はやしひろおのホームページ/散文系 バッハな旅2002/ドレスデン


ドレスデン


ゼンパーオーパー


バッハはここドレスデンで、フランスのオルガンの名手ルイ・マルシャンとクラヴィーア演奏の決闘をすることになっていました。しかし、事前にバッハのあまりの妙技を耳にしたマルシャンは戦わずして国へ逃げ帰ってしまいます。という有名な話がありますけど、これ本当なんですかね。一応マルシャンって人もかなり名前の通った人だったらしいから、単に用事があったから帰っただけなんじゃって気もするんですけど。

その後もバッハはしばしばドレスデンを訪れてオペラを楽しんだり、ライプツィヒ時代にはドレスデンのザクセン選帝侯に取り入ってライプツィヒでの自分の立場を少しでもよくしようと努力したりしてます。また、「ハレのバッハ」と呼ばれる長男のヴィルヘルム・フリーデマンはハレへ着任する前、ここのソフィア教会のオルガニストを務めていました。



ドレスデンではこの8月にエルベ川が氾濫、大洪水に見舞われました。上の写真のゼンパーオーパーなどはこんな感じでほんとひどいなぁって思いますけど、僕が行ったときは水は完全に引いて街もきれいになっていました。でもオペラ公演は中止になったまま。とりあえず劇場内部のガイドツアーに参加してきました。チケット売り場で日本語のガイドブックも買って、満を持して劇場内へ。

説明は妙に口滑らかなおじさん。ドイツ語なので全然わからなかったけど、コンヴィチュニーがどうとかリヒャルト・シュトラウスがどうとか言ってました。自分たちの劇場に相当な自信と誇りを持っているのはよくわかりました。で、みんなとても熱心に聞いていましたが、僕は全然理解できず退屈だったので、おじさんの写真を撮ったりして遊んでました。

それにしても、この内部の装飾がほんとすごいんです、ロビーの。「きらびやか」っていう言葉は、まさにこういうことを言うんだなぁと思いましたよ。ほんと、とんでもないです。ここに比べたらウィーンのムジークフェラインなんて質素なものです。


おじさん口も滑らか オペラにベートーヴェンってあまり関係ない気も.....
ウェーバーの像もあった気がするけど、写真撮ってなかった




オペラと言えば、ドイツで初のオペラ作品を書いたドイツ音楽の父、ハインリヒ・シュッツは、ドレスデンの聖十字架教会で働いていました。彼が率いていた聖十字架教会合唱団は現在でも高いレベルを維持し、ペーター・シュライヤーなどの大物歌手を何人も輩出しているそうです。教会自体はいかにも古めかしい感じでとてもいい雰囲気を醸し出していました。中ではオルガニストと思しき人がオルガンとチェンバロの練習に精を出していました。


聖十字架教会 この人がシュッツです




もう1つ教会を。第二次世界大戦で破壊された聖母教会です。戦争の悲惨さを伝えるため長らく廃墟のままの姿をさらしていましたが、1994年から再建が始まっています。瓦礫の中から使える石を探し出し元の場所へ戻す、足りない分だけ新しい石でおぎなう、というとんでもなく気の遠くなりそうなことしてて、「世界最大のパズル」なんて呼ばれてるそうです。僕が行ったときは下の部分はだいぶできあがっていました。でも写真を見ていただけるとわかりますけど、ほとんど新しい石でできてます(手前の黒が多い部分は、再建前から廃墟として残っていた部分です)。所々黒いのが瓦礫からあてがった部分なんだろうけど、ほんとにそこの部分だったのでしょうか?適当に当てはめてるだけなんじゃ、という失礼な疑念が湧きあがってしまいました。


再建中の聖母教会 エルベ川をはさんで聖母教会を臨む
それにしても汚い川ですね


ドレスデン中央駅前はすごい工事中でした。今回の旅行は旧東ドイツ圏が多いためか、どこの街へ行ってもいろいろ工事してましたよ。何年かのうちにがらっと様子が変わってしまうかもしれません。それにしてもドレスデンは綺麗な街でした。今回は寒くて途中で観光するのが嫌になってしまい、さっさと次の目的地(ライプツィヒ)へ移動してしまいましたが、次はもっと暖かい時期に来てゆっくり過ごしたいですね。そしてぜひオペラも見たいです。