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コンサートへ行こう!

演奏会のレビュー。自分が聴いたのも、自分が出たのも。

自分が聴いたもの   自分が出演したもの


2003年分
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 2003.11.16(SUN) at スタジオルンデ
アルテミス・カルテット

   ヤナーチェク/弦楽四重奏曲第2番「内緒の手紙」
   ピアソラ/エッカート・ルンゲ編/タンゴ「天使四部作」より
   シューベルト/弦楽四重奏曲ニ短調D810「死と乙女」


アルテミス・カルテットは実力派の若手カルテット。この日も客数は少なかったですが、演奏は素晴らしかったです。

ヤナーチェクの冒頭から、エネルギッシュな音に圧倒されました。ホール狭いんだしそう気合入れなくても、とも思ったけど、まぁこれはこれそれはそれ。自分たちはこうなんだっていう存在感を非常に感じさせる演奏で、あっという間に聴き終えたって感じでした。2曲目のピアソラはチェロのルンゲさんの編曲だそうですが、演奏の素晴らしさもさることながら編曲もうまくできてるんだろうなぁと、自分のへなちょこさを痛感してしまいました。まぁ僕は多くは理解できませんでしたが楽器を重ねて盛り上げていく手法など参考になりました。にしてもピアソラの曲は曲自体が雰囲気あって素晴らしいですからね。

メインのシューベルト「死と乙女」は、ABQとのLDで弾いていた曲。その録画から何年か経ってるはずだけど、解釈も変化してて圧倒的に良くなってると思いました。でも前述LDでABQのピヒラーさんに「すでに休符があるのだから、そんなに休む必要はない」と言われていた冒頭部分は、やっぱり長めに休んでて、ABQの薫陶を受けたっていうキャッチフレーズは当てにならないぞと思い知ったのでした。もちろん、自分たちはこう弾くんだっていう前向きな気持ちを持っているという肯定的な意味で。

でもねぇ、何というか、伝統的な作品になると、僕には音の硬さがかなり気になりましたね。今の若手はハーゲンもエマーソンもだけど、音が硬くて金属的すぎるきらいがあります。音の立ち上がりがいいだけならいいんだけど、それ以上って感じ。まぁまだ先は長いんで、これからどう変化していくのか楽しみです。





 2003.11.11(TUE) at 電気文化会館 ザ・コンサートホール21列10番
アピアス弦楽四重奏団 第20回演奏会

   ハイドン/弦楽四重奏曲ニ長調Op.50-6「蛙」
   モーツァルト/弦楽四重奏曲ニ長調K.499
   シューベルト/弦楽四重奏曲ト長調D887


こういう室内楽の演奏会だととたんに客数が少なくなるのが微妙ですね。よりたくさんの人が上手い室内楽ではなく下手なオーケストラを聴いてるってのにいつも違和感を覚えます。

前半はハイドンとモーツァルト。こういう古典の解釈ではメジャーな、均整のとれたまとまりのある、肌触りの滑らかな演奏でした。しかしどうなんでしょうね、こういうのを好むのが多数派なんだろうけど、僕はやっぱりベートーヴェン以前だって、ドラマティックでロマンティックな解釈がしかるべきだと思うんですけどねぇ。その時代では刺激的な現代音楽だったんだから、今の我々にもそれと同じ刺激を与えるのが作品に忠実な解釈だと思うんだけど。もちろんロマン派とは違って歌うんじゃなくて語るんだとか、そういう最低限の決まり事はあるのかもしれないけど。

後半はシューベルト最晩年の大作。意欲的な選曲だと思うけど、その意欲がいまいち聴き手に伝わってこないのが、せっかくなのに損してるなぁと感じました。もっと中から湧き上がるような雰囲気が欲しかったです。あと1stVnの方は、右手が弓の返しの度に妙な動作が入ってるようで、もっとシンプルな奏法を目指してもいいんじゃないかなぁと思いました。





 2003.11.9(SUN) at しらかわホールL1列11番
オーケストラ・アンサンブル金沢 しらかわ公演

   藤家渓子/ギター協奏曲第1番
   藤家渓子/ギター協奏曲第2番「恋すてふ」
   ロドリーゴ/アランフェス協奏曲
     G:山下和仁
   ムソルグスキー/ジュリアン・ユー編曲/組曲「展覧会の絵」
     指揮:岩城宏之

何年越しかで、ついに生で山下和仁氏を拝むことができた。というわけで今日の目当ては当然山下和仁の弾くアランフェス。初めの2曲の日本人作曲家の方は山下和仁の奥さんだそうで、演奏前には客席にいたのを舞台上に引っ張り出されて自作の解説をしてました。曲自体はまぁ現代音楽なのでよくわからんけど、言われてみれば雅楽風だなぁと思ったし、聴いてる分には心地よかった。弾く方は合わせるのが大変そうだったけど。

そして休憩後にアランフェス。ただただ素晴らしいとしか言えませんね。かなりの難曲だと思うんだけど完璧に弾きこなしなおかつ余裕がありすぎて困ってるみたい。そして山下和仁と言えば有名なのは音量が大きいこと。こうやって生で改めて聴いてみると、オケとソロがそうかぶっているわけではなくうまく出来た曲だなぁとは思うけど、普通コンチェルトっていうとバイオリンでもチェロでもオケはかなり落として弾くものだけど、この日は結構容赦なく弾いてた。それでいてギターで対等に渡り合っていた。ほんと、すごいっていう以上です。まさに、ナカタ、イチロー、松井に並ぶ、日本が生んだスーパースターですよ。

メインは「展覧会の絵」の室内楽版。ダイナミクスの幅は各種フル・オーケストラ版よりも小さいんだけど、雰囲気でその幅を作り出せるのが興味深かったです。響き的には現代音楽の匂いを感じましたが。





 2003.11.7(FRI) at しらかわホール2B列16番
デュオ・ハヤシ リサイタル

   ベートーヴェン/「ユダス・マカベウス」の主題による12の変奏曲
   マルトゥッチ/チェロ・ソナタ 嬰へ短調Op.52
   ベートーヴェン/「魔笛」の主題による12の変奏曲
   ベートーヴェン/「魔笛」の主題による7つの変奏曲
   ショスタコーヴィチ/チェロ・ソナタ ニ短調Op.40


デュオ・ハヤシは今年結成30周年だそうで、今回のプログラムは作曲者が30歳までの曲を集めたそうです。ちなみに苗字は林でも僕とは何も関係ありません。

さすがに長年の活動のせいかご夫婦ということもあってか息もぴったりで、人柄を思わせる穏やかな暖かい演奏で印象深かったです。この日の曲の中ではマルトゥッチという人の曲が珍しくて僕も当然初めて聴く曲だったわけですが、第1楽章はいかにもロマン派っぽい甘美な曲だなぁと思って聴いていましたが徐々に記憶が薄れていきました。寝るなよ自分。ベートーヴェンの3曲の変奏曲も丁寧に演奏されてました。ただ常に顔を下に向けて弾いているせいか音楽が常に内へ内へと行き過ぎるような傾向を感じ、そのせいでショスタコのソナタはどうなのかなぁと思いましたね。もうちょっと聴いてるこちらへ発散してくるような雰囲気が、スケルツォで多少感じられたとはいえ、もっと欲しいと思いました。アンコールはラフマニノフのソナタの第3楽章、先日聴いたばかりなのに全然曲を憶えてない自分が情けないです。





 2003.11.4(THU) at 電気文化会館 ザ・コンサートホール21列10番
ジャン=ギアン・ケラス チェロ・リサイタル

   ハイドン/ピアティゴルスキー編曲/ディヴェルティメント ニ長調
   ウェーベルン/3つの小品Op.11
   シューベルト/アルペジョーネ・ソナタ イ短調D.821
   ドビュッシー/チェロ・ソナタ
   ラフマニノフ/チェロ・ソナタOp.19
     Pf:ジェローム・デュクロ

このチェリストは僕は全然知らなかったんだけど、まだ30半ばなのに結構知る人は知る存在らしくて、ブーレーズの現代音楽やってるアンサンブル・コンテポランの主席をやったりしてたそうです。客席は6〜7割くらいしか入ってなかったけど、おっかけのファンなのか桜なのか、しきりにブラボーを連発していた人が何人かいました。

「ヨーヨー・マよりうまい」なんて聞かされて、まっさかぁなんて思ってたけど、正直、そう言うのもわかる気がした。ほんとにうまい。それよりも自分なりの信念というか、自分はこう弾くんだみたいな説得力があるのが大したもんやなぁとひたすら感心しました。どうも長い音を後押し気味に弾くのが僕の好みとは違って気になったけど、あれも基本的に打楽器のピアノに対抗するには仕方ないのかなと、多少は肯定的に感じました。そういう弾き方なのと現代曲を多くやってるせいなのか、シューベルトよりはウェーベルン、ドビュッシー、ラフマニノフの方が素直に聴けましたね。でもラフマニノフは曲が長くて僕には合わん。アンコールはショパンのノクターン(たぶん誰ぞが編曲したインターナショナル版)、クライスラーの愛の喜び、そしてフォーレの蝶々で、これでもかとテクニックで聴かせる曲を並べてました。いやーでもいいコンサートやった。いいチェリストを教えてもらったなぁと得した気分です。

電気文化会館のホールも何年かぶり。ここはピアノばっかり響いて、目をつむって聴くとチェロの方が後ろで弾いてるように聞こえるっていう記憶だったんだけど、この日は普通に対等に聞こえました。だからといって力んで弾いてるわけでもない。やっぱり何事もホールのせいにする前に、演奏がどうなのかをきちんと聴かなくては。





 2003.10.26(SUN) at しらかわホール
アンサンブル名古屋 第18回演奏会

   ドヴォルザーク/チェロ協奏曲ロ短調Op.104
     Vc:中木健二
   バルトーク/ルーマニア民族舞曲
   シューマン/交響曲第4番ニ短調Op.120
     指揮:山田和樹

ここのところ毎年出させていただいているアンサンブル名古屋ですが、この辺のアマチュアの団体の中ではやっぱり一番レベルが高いとは思うけど、それよりもここのオーボエとフルートが毎年ちゃんとうまくなっていくのがえらいなぁと思います。弦楽器もビオラ以下は毎年おなじみのメンバーで入っていきやすかったですが、バイオリンは結構人の入れ替わりがあったみたいで、人数もいつもより多く感じたし、いつもより明るい雰囲気ではあったけどまとまりには欠けていたと思います。バイオリンは僕が出だした頃に比べて練習に対する厳しさというかモチベーションは明らかに落ちてきてるように感じますね。今回は編成の大きい曲で管楽器も多かったので尚更まとまりがいまいちだと感じたのかもしれないけど、まぁたまにはこういう年があってもいいかも。ただこの編成でしらかわホールはちょっと狭い気がしました。

ソリストは僕と同じ楽器なのでまぁいろいろわかってしまうんだけど、やっぱりうまいなぁってのと楽器の値段が自分のとは全然違うんだろうなぁってのはすぐにわかります。つい先日の(悪名高き?)日本音楽コンクールで3位だったそうですが、一昨年の1位なしで2位とか3位だった人はFMで聴いただけだから一概には言えないんだけど、彼らよりは圧倒的にいい演奏をする人だなぁと思いました。オケと一緒に弾く部分はまぁ合わせておいてソロだけの部分でたっぷりと聴かせようという解釈はなるほど1つの手ではあるけれども、全体の流れが途切れちゃうんじゃないかとも思いました。また全体的に強奏ぎみだったのは、もともとそういうスタイルなのか、オケが落としきれないから強奏せざるをえなかったのか、どちらだったのだろう。まぁ僕にとってはいろいろ勉強になったんでよかったですかね。

でもほんとはシューマン4番を一緒に弾いてくれたらもっとよかったんだけど。僕の隣が空いてたのに。





 2003.10.18(SAT) at 愛知県芸術劇場コンサートホール
名城大学管弦楽団 第19回演奏会

   ベートーヴェン/「コリオラン」序曲
   スメタナ/交響詩「高い城」
   ニールセン/交響曲第1番ト短調Op.7
     指揮:吉田年一

名城オケは昔から結構出させてもらってますけど、今年もいつも通り、少ない団員をエキストラがカバーして体裁を繕った感じです。昔は名大よりもいい演奏してたけど、今回はなんと言うかいまいち覇気がないように感じましたね。最近の学生さんの体質なのかもしれないけど。まぁ僕も正直言って、楽器練習してる暇があったら就職有利になるように勉強して資格でも取ったら、って言いたいですからね。と言いつつ資格あっても就職できるとは限らないのは重々承知してるけど。

ただ、ここは常任指揮者で毎年巨匠に振ってもらってるんだけど、なんか馴れ合いというか、常任制の悪い方向へ進んでいる気がする。

僕はベートーヴェンは降り番で、スメタナとニールセンで登場。「高い城」では壇の上で弾くことができて、文字通り高い城を体感しました。ニールセンは前にも1度別のとこでやったんだけど、そんなにいい曲なんですかね。普通にチャイコとかドヴォルザークとかにしておいた方が弾き甲斐あってモチベーションも上がったと思うのですが。有名な曲が有名なのにはちゃんと理由があるってことですかね。





 2003.9.21(SUN) at ウィルあいち
チェロアンサンブル ナカジマ

   フンク/組曲ニ長調
   バリエール/ソナタ ト長調
   バメール/アティオンズ
   フォーレ/エレジー
   クレンゲル/讃歌
   ヴィラ・ロボス/ブラジル風バッハ第1番より
   バッハ/L.ヴァルガ編曲/シャコンヌ


有能なチェリストを何人も輩出している中島顕先生の門下生によるコンサート。先生もちゃんと出てました。先生が舞台の上で弾いているのを初めて見ました。

バリエールのソナタは名古屋が生んだ若き巨匠2人による演奏ということでうまいのは当たり前なんだけど、それよりも印象深かったのはフンクの組曲で、ソロを弾いた子たちがすべて、バロックの雰囲気をきちんと出していたのは正直驚きでした。もちろん酒井淳氏の影響と中島先生の指導の賜物なんだろうけど、先生もあの年で(失礼)最近のバロック奏法を取り入れたり、ビルスマの演奏会でもお見かけしたりしたから外にも目を向けていろいろ勉強なさっているはずで、頭の下がる思いがしました。もちろん演奏してた方もかなりがんばってたしこれだけ弾ける人が揃うのはアマチュアでは考えられないことなんだけど、アンサンブルに不慣れなのはいかんとしがたく、おやっと思う部分がポロポロとありましたが、まぁそれは本番の回数こなして慣れるだけの問題なんで。ブラジル風バッハも全曲やってほしかったけど、あんなに難しい曲だとは知らなかったし。ともかく、充実したいいコンサートでした。2回目、3回目も期待してます。次からは僕も出してください。

バイオリンでもチェロでもこれだけ弾ける人がたくさんいるのにアマオケやアンサンブルにちっとも入ってこないのは何でだろうとも思うけど、こういう高いレベルの人と一緒に弾いた経験を持ってしまうとかったるくてやってられないってのと、楽器やらされてるだけだからいざ自分たちでって思った時に何していいのかわからないってのと、まぁ他にもいろいろ理由はあるんだろうけど。難しい問題ですね。





 2003.8.24(SUN) at 愛知県芸術劇場コンサートホール
愛知教育大学管弦楽団同窓会 第6回演奏会

   チャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」Op.71より抜粋
   ラフマニノフ/交響曲第2番ホ短調Op.27
     指揮:小松一彦

くるみ割りは昔から好きな曲だったし、かねてからよくわからんと思っていたラフマニノフも指揮者のおかげでひょっとしたら魅力のある曲なのかもしれないと感じたし、そういう意味では僕にとっていい演奏会だったかと思います。

このオケは名前の通り愛教大オケのOB会で2年に1回の演奏会ということで、学生時代の仲間に久しぶりに会ったり世代を越えた付き合いができたりとまぁ活気があっていいことだとは思うけど、演奏会をやるからには演奏に責任を持つべきだと思うのですが。一応金とってお客さんを呼んでるわけだし。自分が楽しいのが第一というアマチュアの体質の、悪い方へ極まった姿を見た思いがしました。





 2003.6.15(SUN) at パティオ池鯉鮒
刈谷市民管弦楽団 第15回定期演奏会

   ベートーヴェン/「エグモント」序曲
   ビゼー/「アルルの女」第1・第2組曲
   チャイコフスキー/交響曲第4番ヘ短調
     指揮:山田和樹

ビゼーは降り番だったので当日リハーサルは客席で聴いていたのですが、正直うまいんでびっくりしました。ホールが狭いので弦もしっかり聴こえるってのもあったんだろうけど、まとまりあっていい演奏だなぁと。チャイコも難曲なのによく弾くなぁと思ってました。というか名フィルは相当やばいんだなぁと思ってました。

しかし本番になるとからっきし。ここまで練習と本番の格差があるオケは初めてじゃないかと思いましたね。金管が音程もテンポも不安定になっちゃって、それで弦もあっさり動揺してしまう。チャイコの4楽章の走り方なんて尋常じゃないですよ、走っちゃうと響きが薄くなって空回りな印象になってしまいますからね。子供じゃないんだからもっと理性を持ってもらわないと。僕は初めて出させてもらったんだけど、いつもこんな感じなんですかね。ポテンシャルがあるだけに、残念で仕方ありません。

確かに「練習と本番は違う」とはいうけど、本番うまくいかなかったのを「練習とは違うから」って言い訳にしてませんかね。練習で積み上げたものをすべて出した上でさらにプラスアルファを狙うのが本番なんですから、その辺のところをわきまえて下さいますようお願いします。

まぁその原因も何となくわかってて、あのパーカッションはかなり問題ですね。いいオケにはいいティンパニストがつきものです。チャイコも1楽章からあんなに叩いてしまっては他の奏者が無意識のうちにあおられた切羽詰った気持ちになってしまいます。1楽章からもうオケ全体が不安定でしたからね。4楽章で管が走ってしまうのもさもありなんといった感じでしょうか。あのティンパニでは、オケどころか指揮者をも支配してるつもりかー自分だけが目立ちたいのかーと思われても仕方ありません。これが偶然今回だけというなら反省して次回に生かしてもらえばいいし、いつものことだというなら彼はオーケストラというもの自体についての考え方を見直さなければなりません。





 2003.6.11(WED) at しらかわホール2階2C列11番
名古屋フィルハーモニー交響楽団
室内オーケストラシリーズVol.1


   シューマン/ピアノ協奏曲イ短調Op.54
     Pf:田部京子
   シューマン/交響曲第3番変ホ長調Op.97「ライン」
     指揮:沼尻竜典

何年か前のマーラー「復活」があまりにひどくてそれ以来聴く気が起きなかったんだけど、常任指揮者も代わってしらかわホールで新しいシリーズを始めるということで、まぁ批判的な聴衆も必要だろうということで聴きに行きました。

曲はシューマンの名曲2曲。曲は素晴らしい。演奏も、まー別に悪くない。一応プロだしちゃんと弾いてはいるみたい。でも全然面白くないんだよね。ちょっとした細かいところ、フレーズの切れ目だとか、コンチェルトだったらソロに対するちょっとした合いの手だとか、その辺でことごとく緊張感に欠けるものだから全体としてもまとまりのないのんべんだらりとした雰囲気になってしまう。一言で言うなら、音楽センスがない。技術的なことを別にすれば、あの程度の木管や弦だったら、アマチュアでももっと味のある演奏をする人はたくさんいます。

あとはメリハリに欠ける。pのところはもっと緊張感がないとザワザワした雰囲気になっちゃって静寂した感じが出ません。わかりやすいのが「ライン」の4楽章で、ここでちゃんと緊張した雰囲気を作れないもんだから、5楽章の開放感もまるで生きてきません。

そして一番やめてほしいのは、演奏後にとってつけたように弓を上げること。それまでの音楽の流れとはかけ離れた上げ方で、見ていて失笑を禁じ得ませんでしたね。

まぁ以上のようなことは僕も身に覚えのあることで、改めて気づかせていただいたということで感謝しなくてはいけないと思っています。いい反面教師となりました。僕も深く考えた上で演奏しなくてはいけないと反省しました。

それにしてもこの日は、ホールに入った瞬間にいつものしらかわホールの雰囲気とは違うなぁと感じました。名フィルのコアなファンの方々が多かったのか、企業つながりの付き合いで聴きに来た方が多かったのか、わかりませんが。演奏中もあちこちでゴソゴソしてる感じでした。緊張感のない聴衆→緊張感のない演奏、なのか、緊張感のない演奏→退屈した聴衆、なのか、どちらなのでしょうかね。





 2003.6.1(SUN) at 豊田市コンサートホール28列19番
アルバン・ベルク四重奏団

   ハイドン/弦楽四重奏曲ハ長調Op.76-3「皇帝」
   ヤナーチェク/弦楽四重奏曲第1番「クロイツェル・ソナタ」
   ベートーヴェン/弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調Op.131


いつも同じような曲ばかりで、もう年だしやる気ないんだろうなぁなんて半分諦めて聴きに行ったのですが、とんでもなかったです。やっぱりめちゃめちゃうまかった。よくマンネリに陥らずに同じ曲ばかり弾いていられるものだと思います。まぁ確かにハイドンとヤナーチェクが同じように聴こえるのは微妙だけど。そしてベートーヴェンは難解な曲だなぁとうわの空で聴いていたら、pizzがうまくはまらないのを2回連続でやらかしてて、かなり冷や冷やしました。最後の3つの楽章だけ妙に緊張感を持って聴くことができました。アンコールはハイドンのOp.77-1のアダージョ。

奮発して500円もするパンフレットを買ったのですが、ピヒラーさんのインタビューが載っています。「私は戦闘的で、チェロは人がよく協調性があります。ヴィオラは私と同じく難しい人間ですが生き生きした人で、2ndVnは信じられないほど妥協してくれて寛容です。」彼らの演奏そのままですね。

こんなことも言ってます。曰く、演奏、教育、録音など決まった生活を25年間送ってきたけど、これは惰性に陥り危険で、疲れてしまいました、だから半年休みをとって、指揮も始めました、だって。マンネリに陥らないよういろいろ苦労しているんだなぁと思う反面、半年も休んだら普通の人は仕事なくなってまうぞと、反感を覚える自分なのでした。





 2003.5.29(THU) at しらかわホール2階R1列21番
ジョス・ファン・インマゼール フォルテピアノ・リサイタル

   モーツァルト/ピアノ・ソナタ ヘ長調K.280
          幻想曲ハ短調K.396
          ピアノ・ソナタ 変ロ長調K.333
          ピアノ・ソナタ 変ホ長調K.282
          「メッカの巡礼」による10の変奏曲ト長調K.333
          ピアノ・ソナタ イ長調K.331


ピアノのソロ曲にうとい僕としては、インマゼールはピアニストというよりはアニマ・エテルナの創設者兼指揮者というイメージの方が強いんだけど、そのインマゼールの本業(?)であるフォルテピアノを弾いたリサイタルを聴きに行った。曲はすべてモーツァルト。

昔はフォルテピアノという楽器はどうもチェンバロでもないピアノでもない中途半端な楽器に感じられてあまり好きではなかったんだけど、最近慣れてきたのか、その独特な発音のよい乾いた音がいい感じだなぁと思えるようになってきたところ。この日のモーツァルトも楽しみ半分眠さ半分といったところでしたが、前半と後半で楽器の鳴りがかなり異なるように感じられた(後半の方が、しいて言えば後半冒頭の変ホ長調のソナタの時に一番よく鳴っていた)のは何か原因があったのでしょうか?

演奏の方はかなりアゴーギグを効かせまくってて、結構好き嫌いがはっきりするんだろうなぁと。面白いと言えば面白い。好きな人にはたまらないんでしょうねぇ。最後のトルコ行進曲も前打音の弾き方も面白かったし迫力あってよかったです。というかこの曲しか知らないんだけど。アンコールはハ長調のソナタK.545の第2楽章だったそうです。





 2003.5.18(SUN) at しらかわホール
名古屋友弦合奏団 第16回演奏会

   パーセル/シャコンヌ
   フォルクマン/弦楽セレナード第2番Op.63
   スーク/弦楽セレナードOp.6
     指揮:大沢美木

今回のスークの弦楽セレナードはドヴォルザークの弦楽セレナードを踏襲したようなメロディの綺麗な曲なんだけど、テンポが結構ころころ変わって弾くのは大変な曲でした。ちょっと僕には難しい曲で、周りに引っ張ってもらった感が強いです。パーセルのシャコンヌは別にどこがどうって曲でもなかったですが、明らかにロマン派風の表情付けがされた楽譜で、原曲は何だったのか気になるところでした。フォルクマンは名古屋初演ということで話題性はありますが、僕にはなんやようわからん曲でしたね。終楽章のマーチは面白かったですが。

演奏自体はわざわざ僕が書く必要もないですが、これだけ弾ける人たちが集まって真面目に取り組んでいるので悪いはずありません。あとはこういうひたすら律儀な演奏が好きか嫌いかで判断してください。

今回は昨年夏の合宿から参加させていただいたのですが、その後の上達ぶりは(自分も含めて)素晴らしく、1つの演奏会に取り組む姿勢には強い印象を受けました。そして最終的には非常に完成度の高い演奏をしているわけですから、逆に、きちんと練習すれば間違いなくいい演奏ができるんだという自信をもっと持ってもいいと楽天的で自信家の僕は思います。あまりにもコンサートマスターに頼り過ぎだと感じました。コンマスさんがいなくてもいい演奏会が問題なくできるんだという強い自意識を持った上で、コンマスさんやプロの方と一緒に演奏することになれば、今よりもっと聴き手に強い印象を与える演奏会になると思うのですが。





 2003.5.4(SUN) at 守山文化小劇場
アマチュアオーケストラ奏者達による室内楽の愉しみ

   当日プログラムはこちら

室内楽の演奏会に出るのはかなり久しぶりのような気がします。僕が弾いたのはショスタコーヴィチのピアノ三重奏曲第2番の第1&4楽章とブラームスの弦楽六重奏曲第2番の第4楽章、それと休憩時間のお楽しみでベートーヴェンのビオラとチェロの二重奏曲。ベートーヴェンは非常につまらない曲ですが、斬新な解釈を取り入れてまぁまぁ聴ける演奏になっていたと思います。弾いている最中にとっさに思いついたパフォーマンスで狙い通り笑いもとれて、自分的にはかなり満足でした、ハイポジションの音程を除けば。ショスタコーヴィチはお聴きになった皆さんそれぞれの判断にお任せします。ブラームスは演奏会自体の最後を締めるのにふさわしい曲だったと思うし、何より練習の雰囲気が素晴らしかった。6人全員が積極的に意見を言い、またそれを演奏に出そうとしてくれる人たちだったし、特に下を支える2ndVaと2ndVc、それにこの曲の流れの上で最重要な役割を担う2ndVnの3人の方々が積極的に演奏してくれたのが、短時間で質の高いアンサンブルができた第1の理由だと思います。

他の演奏も質の高いものばかりでした。ブラームスのクラリネット三重奏曲では冒頭のチェロでつかみはOK、この今回の幹事様がこんなに腕が立つとは思っていませんでした(失礼)。そして静寂から浮き出て静寂に消え行くクラリネットを聴いたのはオッテンザマー以来です。何度か一緒にお昼ご飯を食べたかわいいお嬢さんにもよろしく。ドビュッシーのバイオリン・ソナタでは吉見さんが貫禄の演奏とステージマナーを見せつけ、演奏会の芯を作ってくれました。こういうプロの演奏家の雰囲気こそアマチュアが見習うべきものだと思います。そしてどうやって弾いても楽器間のバランスが悪くなってしまうメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲、それでもこの日はかなりよかったです。弦の2人がきちんと鳴らせる人たちだったのと、粒立ちのよいピアノ。世の中勘違いピアニストばかりでこういう曲だとペダルで塗りつぶしてしまう人しか僕の周りにはいなかったんだけど、音型がきちんと聴き取れてどことなくフォルテピアノ風な音が効果的でした。これでもバランスが悪いと言う人は、録音操作しまくりのCDを買うか、オリジナル楽器による演奏だけを聴くことにして下さい。

今回の演奏者は自分を含めて10人、初めて出会った人がほとんどでしたが、本当に前向きに取り組んでくれる人たちばかりで楽しかったし、よい経験になりました。またこの日はお客さんは少なかったもののとても雰囲気がよく、気持ちよく弾かせていただき感謝しております。よい聴衆がよい演奏会を作る、という当たり前の原則を再認識しました。舞台上だけでなく客席も含めたホール全体で演奏に取り組んでいる雰囲気が素晴らしかったですね。





 2003.5.1(THU) at しらかわホール2階R1列15番
オーケストラ・リベラ・クラシカ 第5回演奏会

   ハイドン/交響曲第14番イ長調
   モーツァルト/フルート協奏曲第2番ニ長調K.314
     Fl:菅きよみ
   ハイドン/交響曲第53番ニ長調「帝国」
     指揮:鈴木秀美

チェリストの鈴木秀美さんが昨年設立したオリジナル楽器オーケストラ、オーケストラ・リベラ・クラシカが初めて名古屋へやって来たので聴きに行きました。ここは主にハイドンを取り上げているらしく、今回も両端がハイドンの初期の交響曲、間にモーツァルトというプログラムです。

ハイドンの初期の交響曲は普段全然聴かないんですが、今回聴いてみて、何やよくわからんなぁというのが率直な感想ですね。田舎者って感じで面白くはあるんだけど。演奏の方ははつらつとしてて、ガットの発音がよくてざらざらした音色がよかったです。初めのうちは音が溶け合い過ぎなのかメロディラインがはっきり見えませんでしたが、耳が慣れてきてからは楽しく聴けました。

そしてモーツァルトですが、ハイドンの後に聴くと、本当に完成された曲だなぁという印象が強いです。洗練されててハーモニーも綺麗、そして演奏も素晴らしかったです。フルートの菅さんはほんと、律儀そうでいい人を絵で描いたような人でした、舞台で見る限り。真摯で丁寧な演奏でしたよ。というわけでここしばらく、モーツァルトのフルート協奏曲がマイブームです。

その後にまたハイドンなんですが、もう全然違う音楽ですね。悪く言うと野暮ったいというか、田舎者丸出しです。まぁそれが面白いわけですが。

アンコールはモーツァルトのアンダンテとセレナータ・ノットゥルナ。楽しい趣向でよかったです。

4月26日にはレクチャーコンサートもありました。こちらはフルートおよびバイオリンの時代ごとの変遷をたどり、それぞれの時代の楽器を生で耳にできたのが興味深かったです。





 2003.3.29(SAT) at 愛知県芸術劇場コンサートホール2階12列53番
東京都交響楽団 名古屋公演2003

   ウェーバー/歌劇「オベロン」序曲
   ショパン/ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11
     Pf:梯剛之
   ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調Op.67
     指揮:小泉和裕
東京のオーケストラを生で聴くのは初めてです。オープニングの「オベロン」序曲から、中身の充実した音、レベルの高さに圧倒されました。しかし相変わらず音の輪郭をぼやけさせてしまう最悪なホールの音響には閉口してしまいましたが。2曲目は話題のピアニスト、梯さんが登場してのショパンのコンチェルト。きれいな音色で弾く人ですね、柔らかな、いい意味で女性的なショパンです。ドビュッシーとかのフランス音楽が合いそうな人だと思いました。ただねぇ、なまじっか知っている曲なだけに、結構多いミスタッチが気になって仕方なかったです。1楽章で高音のたぶん同じ音を3回同じように高く外したと思うんだけど、あれは実は調律が違ってたんだろうか。指揮者が入りを合わせるのもかなり大変そうだったし、本当はこういうことを言ってはいけないんだろうけど、でもその辺でハンディキャップを感じざるを得なかったです。アンコールで弾いた夜想曲は美しくて素晴らしかったですね。

休憩のあとはベートーヴェンの「運命」。これがまた激烈に素晴らしかった!解釈的には昔と今の典型的な解釈を融合させたような、要はオーソドックスな正攻法(だと僕には感じられた)なんだけど、オケが出す音自体がすごいんです。内声部の充実した分厚い音。そしてエネルギッシュで若い音です。ひたむきさが聴いてる側にも伝わってきます。これぞベートーヴェンの音。いやー、日本にもこんな常設オーケストラがあるんだと思うと本当にうれしくなりますよ。これが地元だったら、絶対に会員になって毎回聴きに行ってますね。やっぱり日本は東京を中心に回っているということを実感しました。拍手を受けている時もそのまま立ち上がるだけで正面向いたりしないのも好感を持ちました。アンコールはシューベルトの「ロザムンデ」間奏曲で、これでもかとポピュラーな曲を並べたところに名古屋に対する軽蔑感を垣間見ました。

残念なのは、これだけの質の高い演奏会なのに結構空席があったこと。僕の周りは明らかにコネな聴衆たちだったしそれがなかったら多分僕も聴きにこなかったと思うけど、変に海外から金儲けのためだけにくるオーケストラよりはよっぽどいいと思いました。そして地元オケのへなちょこマーラーは超満員になるというのに、名古屋の地元えこひいきぶりを痛感したのでした。





 2003.2.9(SUN) at 愛知県芸術劇場コンサートホール
名古屋ムジークフェライン管弦楽団 第18回演奏会

   チャイコフスキー/幻想序曲「ロメオとジュリエット」
   ラヴェル/ラ・ヴァルス
   ブラームス/交響曲第3番ヘ長調
   シャブリエ/狂詩曲「スペイン」(アンコール)
     指揮:黒岩英臣
自分的には何とも微妙な演奏会でした。オケ全体としては本番の演奏はかなりうまくいったと思うし、お客さんの受けもよかったんじゃないかなぁと思うけど、自分の中では最後まで複雑な心境でしたね、それも演奏の良し悪しとは全然関係のないところで。

僕はここに出させていただくのはもう4回目なんだけど、今回はどこから集めてきたのか知らないけどバイオリンがかなり充実してた。それに決定的に引っ張っていける人が何人もいるから、パートとしての存在感は非常に大きく感じました。ビオラはバイオリンより技量は落ちるけど(失礼)、積極的に演奏に参加する人ばかりなので今まで通り弦全体の核になってました。

それに比べてうちのパートは......ってことになっちゃうんですけど、練習の時から「今回のチェロはいまいちだね」と言われたりもしましたが、自分から演奏に入っていこうっていう主体性に欠ける人の割合が多くなってきたように思います。ムジークに愛着を持ってるんだなぁと感じる人もいましたが、このオケに対する愛着がないのか、どこへ行っても受身での参加なのか、謙譲という日本人の美徳を過度に持ち合わせているのか、その辺が僕にはよくわからない人もいました。まぁ僕はその時の演奏に対する愛着はあってもオーケストラという巨大な組織自体に対する愛着は全くないので人のこと言えないんですけど。いずれにせよ個々の技量ではバイオリンには絶対に勝てないので、積極性でカバーしなければいけなかったんですけどね。

こういうのは個人的なことなので他人がとやかく言っても仕方のないことだし、演奏会での演奏に具体的に現れてくるわけでもないんですが、単に僕は演奏に積極的に参加してることが感じられるような人と一緒に弾きたいというだけのことです。

管の方は総じて意欲的でしたね。アマチュアに技術的なことを言うのはいけないのかもしれないけど、毎年思うけど木管の1列目は音色的に多少難のある方もいるように感じましたが、2列目以降は文句のつけようないです。特にアンコールでのファゴットはめちゃめちゃうまかったですね。





 2003.1.15(WED) at しらかわホール1階A列7番
鈴木雅明 チェンバロリサイタル

   バッハ/半音階的幻想曲とフーガ ニ短調BWV903
   鈴木雅明さんのお話
   バッハ/フーガの技法 BWV1080初稿(1742年)

曲が曲だけに、さすがに客席ガラガラ、半分も埋まっていなかったのではないでしょうか。バッハが若い頃のフーガと、最晩年の完成され切ったフーガ。とても興味深いプログラムでした。

「半音階的幻想曲とフーガ」は若い頃のやりたい放題の曲というか、バッハらしからず秩序が感じられなくて僕はあまり好きではないんだけど、鈴木さんが具体的に説明してくれてその理由の一端がわかったつもり。フーガの2声目が出てくるところでいきなり7度音程で不協和音でぶつかり、なおかつリズムも違うので最初から無秩序です。でもこれを若き日の実験精神の現れと前向きに解釈して、だんだんとフーガの書法を極めていくわけです。

鈴木雅明さんの話はわかりやすくて面白かったのに、記憶力悪いのですでにほとんど忘れてます。確か、フーガの技法は自筆譜最後のページのカール・フィリップ・エマヌエルの書き込みからバッハ最晩年の英知を結集した究極の作品と思われていたけど実は1740年代から書き始められていて、バッハが最後まで関わっていた作品はロ短調ミサ曲だということがわかっちゃってること、バッハは作品を6曲や12曲でまとめるってことをよくしていて、フーガの技法も最初は12曲セットで実際の演奏用まとまりを示していること、バッハの時代はケプラーの天体の法則やニュートンの万有引力の法則など自然界の法則が発見された頃で、バッハも自然界の美しい響きの法則を実際の音にしたということ、ですかね。

でもやっぱり聴き通すのは大変ですよ、聴き手にも非常な集中を強いる作品です。2重フーガとか3重フーガとかどこが2重でどこが3重なのか結局わからなかったし。やれやれ、わが耳のなんと悪いことよ。